第4章|体力・健康管理を怠らない――プロである前に、人間であれ

アウフグースマスターとして活躍するためには、精神的な情熱だけでなく、それを支える「体」が不可欠です。

高温のサウナ室の中で、全身を使ってタオルを振り続けるという行為は、見た目以上に過酷な身体負荷を伴います。

1回のセッションでさえ、想像以上のエネルギーを消費します。それを1日に複数回、週に何日も繰り返すとなれば、しっかりとした体力の土台と健康管理が必要になることは自明です。

体幹の強化

世界で活躍するアウフグースマスターはみなさん「体幹」が素晴らしいです。

そのため、フィジカル面でまずは重視したいのが

「体幹」の強化です。

タオルを大きく回す動作は、腕だけでなく体幹全体を使う全身運動です。

特に腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋などの体幹周りの筋肉が安定していると、タオルの軌道がブレにくくなり、長時間にわたっても安定したパフォーマンスを維持できます。

プランクやドローイン、ピラティスなどは体幹強化に効果的で、サウナという特殊な環境でのパフォーマンスにも直結します。

現在、活躍するアウフグースマスターも学生時代にはスポーツ、特に体操やダンスなど「体幹」に重視したスポーツを過去にやっていた選手は成長が早いと言われています。

柔軟性

肩まわりの柔軟性も重要です。

繰り返しの大きな回旋運動は、肩関節に相当な負荷をかけます。ウォームアップとクールダウンを怠ると、肩のインナーマッスル(ローテーターカフ)を傷めるリスクが高まります。

毎日のストレッチと、セッション前後のセルフケアを習慣化することが、長くこの仕事を続けるための鍵になります。

有酸素運動

体力づくりの観点では、有酸素運動も欠かせません。

高温環境でのパフォーマンスは心肺機能に大きく依存しています。

ジョギング、水泳、サイクリングなどを週に数回取り入れることで、サウナ室内での持久力が高まり、セッション後の回復も早くなります。

活躍しているアウフグースマスターでも「有酸素運動」には力を入れている選手はあまりいないので、心肺機能の強化で「バテ」を予防していきましょう。

食事管理と睡眠

水分補給と栄養管理についても意識的に取り組む必要があります。

サウナ室でのパフォーマンス中はお客様以上の発汗量が想定されます。セッション前後の水分補給はもちろん、電解質の補充も重要です。

食事においては、筋肉の回復を助けるタンパク質、エネルギーの源となる炭水化物をバランスよく摂ることが基本です。

睡眠もパフォーマンスの根幹です。

睡眠不足の状態では、体温調節能力が低下し、高温環境での作業リスクが高まります。また、集中力の低下は演出の質に直接影響します。

プロとして安定したパフォーマンスを提供するために、睡眠を「削れるもの」ではなく「投資すべきもの」として捉えてください。

特にアウフグースのイベントは夕方~夜にかけて開催されることが多いので朝夜が逆転しやすいので睡眠時間を必ず確保できるスケジューリングを務めましょう。

精神面

メンタルヘルスへの配慮も忘れてはなりません。

人前に立つことへのプレッシャー、お客様の期待への責任感、体調が万全でない日のセッション——これらは精神的な疲弊を招くことがあります。

自分の状態を客観的に把握し、無理をしない判断ができることも、プロとしての成熟の証です。

まだまだ、日本では「アウフグースマスター」という職は金銭的にも安定しない職業のため、メンタルヘルスの面で不安になってしまう方が多いのが現状です。

温浴施設やサウナ業界などどうしても狭い世界のため、人間関係などにも気を付けましょう。

体は、あなたのいちばんの道具です。

それを大切にすることが、長くお客様に最高の体験を届け続けるための、最も本質的な努力なのです。

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